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シェアードサービスとは?4つのメリットと対象業務、導入ポイントを解説 

2026.06.05

シェアードサービスとは?4つのメリットと対象業務、導入ポイントを解説 

近年、人手不足への対応や働き方改革を背景に、「各部署で間接業務が属人化している」「グループ全体での無駄を省きたい」と悩む企業が増えています。

そこで注目されているのが、複数の事業部門に分散する間接業務を集約する「シェアードサービス」です。

複数の関連会社の重複業務を統合し、グループ全体の最適化を図る経営手法です。

業務効率化やコスト削減など大きな効果が期待できますが、導入には多くの時間と労力がかかります。

本記事では、シェアードサービスの仕組みとメリット、失敗しない導入のポイントを分かりやすく解説します。

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シェアードサービスとは

シェアードサービスとは、複数の事業部やグループ会社で個別に行われている経理・人事・IT・総務などの間接業務を一箇所に集約し、一元的に処理する仕組みです。

各部署が個別に対応していた業務を集約することで、重複作業や無駄がなくなり、効率的な業務運営が可能になります。

この業務集約を担う専門部署は「シェアードサービスセンター(SSC)」と呼ばれることもあります。

シェアードサービス導入の最大の目的は間接部門の業務効率化であり、重複業務の排除による企業全体の生産性向上や競争力強化です。


シェアードサービスが注目されている背景

近年、少子高齢化による人材不足や働き方改革の推進を背景に、共通業務を集約するシェアードサービスが注目を集めるようになりました。

連結経営を強化しコア事業への資源投下を進めるため、大企業を中心にシェアードサービスの導入が加速しています。

実際、2000年代以降に国内で導入企業が急増し、現在ではグループ全体の業務最適化を図る手法として定着しつつあります。

シェアードサービスとBPOの3つの違い

シェアードサービスとBPOはいずれも業務効率化を目的とした手法ですが、「誰が業務を担うか」だけでなく、ノウハウの蓄積や導入期間にも明確な違いがあります。

どちらを選ぶかによって、コスト構造や組織への影響も変わるため、それぞれの特徴を正しく理解することが重要です。

  1. 業務の担い手の違い

  2. ノウハウ蓄積の違い

  3. 導入期間とコストの違い

比較項目

シェアードサービス

BPO(外部委託)

業務の担い手

社内・グループ内の専門組織

外部の専門企業

ノウハウの蓄積

自社に蓄積されやすい

社外に依存し、蓄積されにくい

導入までの期間

組織構築のため時間がかかる

比較的短期間で導入可能

向いているケース

長期的な改善、自社ルールの適用を重視

リソース不足の解消、最新知見の活用を重視

(1)業務の担い手の違い

シェアードサービスとBPOの最も基本的な違いは、業務を誰が担うかです。

シェアードサービスは社内またはグループ内に専門組織を設け、共通業務を集約して処理します。

一方、BPOは経理や人事などのノンコア業務を外部の専門企業に委託する手法です。

同じ「業務集約による効率化」でも、その担い手が社内か社外かという点で本質的に異なります。

(2)ノウハウ蓄積の違い

シェアードサービスは内製化のため、業務ノウハウや改善知見が自社に蓄積されていきます。

長期的には、業務品質の継続的な向上や担当者の専門性強化が可能です。

一方、BPOは業務プロセスや判断が社外に依存しやすく、自社にノウハウが蓄積されにくいという側面があります。

社内に専門知見を残したい場合はシェアードサービスが、即座に専門性を活用したい場合はBPOが向いています。

(3)導入期間とコストの違い

導入までに要する期間と初期コストも、両者を分ける重要な違いです。

シェアードサービスは新たな組織構築や業務移管が必要なため、立ち上げに相応の時間とコストがかかります。

一方、BPOは既存の専門業者に委託するため、比較的短期間で導入が可能です。

短期で効率化を実現したい場合はBPO、長期的な改善基盤を構築したい場合はシェアードサービスが選ばれる傾向にあります。

BPOについて詳しくは関連記事
BPOとBPRの違いとは?5つの比較軸でわかる自社に合った使い分けと進め方を解説 」で解説しています。
併せてご覧ください。

シェアードサービスの対象となる4つの業務

シェアードサービスの対象となるのは、一般的に経理・財務部門、人事・総務部門、情報システム部門などで行われる定型的な間接業務です。

定型的な間接業務は各事業部門で共通性が高く、標準化・集約が比較的容易なため、シェアードサービスに向いています。

ここでは代表例として、「人事・労務」「総務」「経理・財務」「IT」の4分野で集約しやすい業務を紹介します。

  1. 人事・労務

  2. 総務

  3. 経理・財務

  4. IT・情報システム

(1)人事・労務

一般に、人事・労務部門では、入退社手続き、給与計算、勤怠管理、福利厚生の管理、社会保険の各種手続きなど、従業員に関する定型業務が数多く存在し、グループ各社で重複しがちです。

特に、毎月発生する給与計算や福利厚生業務、法律に基づく社会保険手続きなどは標準化しやすく、シェアードサービスに適しています。

一方で、人材採用や人事評価のように高度な判断や専門性が求められる業務は、各部門ごとに対応するのが望ましいとされています。

(2)総務

一般に、総務部門では会社の運営を支え、従業員が働きやすい環境を整備・管理する業務を担います。

たとえば、備品の調達やオフィス設備の管理、社内規程の整備、電話対応など、各部署に共通する庶務的な定型業務が多く含まれます。

こうした業務は標準化しやすいため、シェアードサービスによる集約で重複作業を削減し、業務効率を高めることが可能です。

また、備品調達業務を一本化することでスケールメリットによるコスト削減も期待できます。

総務業務はシェアードサービスを活用しやすい領域と言えるでしょう。

(3)経理・財務

一般に、経理・財務部門の業務は日々の取引記録や資金管理、決算対応など会社の金銭面を扱います。

中でも、経費精算や請求書処理、売掛金・買掛金管理といった定型的な会計処理は標準化・システム化が容易で、シェアードサービスに適しています。

経理業務を集約することで各拠点で発生していた入力ミスの削減や、統一されたルールに基づく処理が可能です。

一方で、内部監査や管理会計、資金調達など、高度な専門性と判断力を要する業務は、シェアードサービスで対応するのが難しいとされています。

(4)IT・情報システム

情報システム(IT)部門の業務は、社内のITインフラや業務システムを管理・運用し、業務効率化やセキュリティ確保を担う重要な役割です。

具体的な業務として、パソコンやソフトウェアの管理、IT関連のヘルプデスク対応、セキュリティ対策などが挙げられます。

ITインフラ管理を集約することで、各拠点で分散していた対応を一本化でき、専門スタッフが効率的にサポートできる体制を構築できます。

インフラ管理やヘルプデスク対応は標準化しやすい業務であり、シェアードサービスの導入による運用コストの削減やトラブル対応の迅速化が可能です。

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シェアードサービスの2つの形態

シェアードサービスは、どのような体制で業務を集約するかにより、大きく2つの形態に分類されます。

一つは本社の一部門としてシェアードサービス部門を設置するケース、もう一つは専門子会社として独立させるケースです。

本社内への設置は既存組織内で完結でき導入が比較的容易なのに対し、子会社としての独立は柔軟な運用が可能になる反面、設立にコストと時間を要します。

以下でそれぞれの特徴を見てみましょう。

  1. 本社の一部門として設置する場合

  2. 子会社として独立させる場合

(1)本社の一部門として設置する場合

本社内にシェアードサービスの専門部門を設置する形態です。

各事業部やグループ会社から定型業務を本社に集約することで、現場の混乱が少なくスムーズに導入を進められる利点があります。

自社組織内で完結するため、新たな法人設立など大規模な再編を伴わず、比較的短期間かつ低コストでのサービス開始が可能です。

そのため、初めてシェアードサービスを導入する際に選択されるケースも多く見られます。

反面、同じ社内での業務となるため移行が明確に認識されにくく、従来の慣習や運用方法が残りやすいという課題も指摘されています。

(2)子会社として独立させる場合

グループ内にシェアードサービス専用の子会社を設立して運営する形態です。

本社内に設置する場合と比べ、別会社を立ち上げる分コストや時間を要し、現場の混乱を招く可能性があります。

しかし、従来の慣習にとらわれない新しい業務プロセスを構築でき、より柔軟で効率的な運用が可能になる点がメリットです。

また、本社とサービス子会社という関係を構築することで適度な緊張感が生まれ、サービス品質の向上にもつながるとされています。

グループ規模が大きく専門性の高い運用を目指す企業で採用されるケースも見られます。

シェアードサービスを導入する4つのメリット

シェアードサービス導入によって得られるメリットは多岐にわたります。

たとえば、各部署に分散していたノウハウを集約することで業務品質と標準化レベルを高められるほか、重複作業の排除によってコスト削減と生産性向上が期待できます。

また、業務ルールの統一によりガバナンス(統制)を強化でき、人的リソースを最適に配置できる点も大きな魅力です。

以下、主なメリットを見ていきましょう。

  1. 業務品質と標準化レベルの向上

  2. コスト削減と生産性の向上

  3. ガバナンス・内部統制の強化

  4. 人的リソースの最適配置

(1)業務品質と標準化レベルの向上

シェアードサービスの導入により、各事業部や拠点ごとに独自化していた業務ルールやフォーマットが統一され、品質のばらつきが解消されます。

業務を集約することで属人的な手順から脱却し、ベストプラクティスを全社で共有できるようになるでしょう。

点在していたノウハウを効率的に一箇所に蓄積でき、専門スキルを持つ人材が集まることでサービス水準が高まります。

標準化されたルールに従って作業するため、ヒューマンエラーが減少し、安定した質の高い業務運営が実現する点も大きなメリットのひとつです。

業務標準化の概要や得られるメリットなどについて詳しくは関連記事
業務標準化とは?推進するメリットや平準化との違い、進め方についてご紹介 」で
解説しています。併せてご覧ください。

(2)コスト削減と生産性の向上

重複していた業務を一箇所にまとめることで、各部署で必要だった人員や作業時間を削減でき、人件費や管理コストの低減につながります。

さらに、各部署で個別に使用していたシステムや設備を一本化することで、重複投資を避け設備費や管理費を削減する効果も見込めます。

業務効率が向上すれば残業時間も減少し、残業代の削減効果も期待できるでしょう。

また、各部署が定型的な間接業務から手を離してコア業務に集中できるため、迅速な意思決定や生産性の向上につながります。

(3)ガバナンス・内部統制の強化

各事業部で分散していた情報や業務プロセスを集約・標準化することで、社内統制(ガバナンス)が強化されます。

共通のルールに基づくチェック体制を整備しやすくなり、内部監査の効率も向上します。

また、従業員の責任範囲を明確化して指揮系統を整理できるため、組織全体の統制力が高まり、不正や不祥事の発生リスクを低減できる点もメリットです。

さらに、承認フローや帳票フォーマットを統一して情報管理を一元化することで、全社的に透明性の高い運営が実現します。

(4)人的リソースの最適配置

社内の人材を効率的に活用できる点もメリットです。

各部署で個別に人員を配置していた業務を集約することで、重複していた人的リソースを削減できます。

たとえば、各支店に経理担当者を置いていたケースでも、本社に集約すれば一部の人員を他の業務に振り向けることが可能です。

その結果、生まれた余剰リソースをコア業務など優先度の高い部署へ再配置し、人材をより戦略的に活用できるようになります。

さらに、担当者を共有する体制は人手不足への対策ともなり、業務継続性の向上にも寄与します。


シェアードサービスの3つのデメリットと注意点

一方で、シェアードサービスには導入や運用上のデメリットや注意点も指摘されています。

ここでは、導入に時間とコストがかかること、現場部門との連携が難しくなる可能性、業務の単調化による従業員のモチベーション低下といった主な課題について見ていきましょう。

  1. 導入までに時間とコストがかかる

  2. 現場部門との連携が難しくなる可能性

  3. 業務の単調化によるモチベーション低下

(1)導入までに時間とコストがかかる

シェアードサービスは組織改革の一環でもあり、導入には多大な時間とコストがかかります。

共通業務を一箇所に集めるだけでなく、最適な業務フローへの統一を目指す必要があるため、大規模なプロジェクトになりやすいです。

業務の棚卸しや重複作業の排除、組織再編やルール整備など、やるべきことが多岐にわたり、トップダウンの強力なリーダーシップや綿密なプロジェクト管理が欠かせません。

さらに、共通の業務システムを新規導入する場合は多額の投資が必要で、対象範囲が広いほど時間とコストが増大する恐れがあるのです。

(2)現場部門との連携が難しくなる可能性

業務を本社などに集約すると、各事業部や支店に担当者がいなくなり、現場とのコミュニケーションが難しくなる場合があります。

現場からの要望や細かな情報がシェアードサービス部門に伝わりにくくなることで、対応のミスマッチやトラブルへの対応が遅れるなど、サービス品質への不満が生じるリスクもあるでしょう。

連携不足を防ぐには、シェアードサービス部門と現場部門の連携をより強化し、トラブル発生時の連絡体制や対応フローを事前に整備しておくことが重要です。

(3)業務の単調化によるモチベーション低下

シェアードサービス導入によって業務が定型的で単調になり、やりがいを感じにくくなることで、不満や倦怠感につながる可能性があります。

とりわけ、新しいシェアードサービス部門への異動や子会社への出向を本人の希望なく行えば、強い反発を招きかねません。

従来のやり方を変えることに抵抗がある社員がいた場合、会社方針に納得できなければ仕事への意欲を失う恐れもあります。

従業員のモチベーション低下を防ぐため、事前にシェアードサービスの必要性やメリット、異動後の役割を明確に伝え、従業員の理解と納得を得ておくことが重要です。

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シェアードサービス導入を成功させる4つのポイント

シェアードサービスを成功させるには、事前の準備と段階的な進め方が重要です。

適切な手順を踏むことで、大きな組織変革も円滑に進めることができます。

ここでは、導入検討時に押さえておきたいポイントとして、社内課題と導入目的の明確化、対象業務・範囲の整理、システム・業務プロセスの統合、人員体制と運用ルールの設計という4つのステップを紹介します。

  1. 社内課題と導入目的を明確にする

  2. 対象業務と導入範囲を整理する

  3. システムと業務プロセスを統合する

  4. 人員体制と運用ルールを設計する

(1)社内課題と導入目的を明確にする

まず、社内の課題や問題点を明確にします。

グループ全体の業務量・工数、繁忙期、人件費、残業時間、使用ツールなどを現状調査して可視化しましょう。

調査の過程で、作業負担が重くミスが起きやすい業務や、部署間で重複している業務、無駄な作業がないかを洗い出します。

現場担当者へのヒアリングなどを通じ、問題点を共有しておくことも大切です。

課題が明確になれば、導入すべき部門や業務が特定でき、導入効果のKPI設定や必要な人員体制の構築もしやすくなります。

Excelを使った業務量の可視化について詳しくは関連記事
Excel(エクセル)を使った業務量の可視化とは?見える化との違いや3つの方法まで徹底解説! 」で解説しています。
併せてご覧ください。


(2)対象業務と導入範囲を整理する

抽出した課題をもとに、シェアードサービスを導入する部門と移管すべき業務を決定します。

業務量や作業時間を正確に把握するため、各担当部署に調査シートを配布して詳しく記入してもらうのが効果的です。

調査結果をもとに標準化に向いている業務を選定して集約し、業務効率化や生産性向上の効果を最大限に引き出します。

なお、効果の大きい業務から優先して着手し、段階的に対象範囲を広げていくことも成功のポイントです。

(3)システムと業務プロセスを統合する

各事業部やグループ会社で使用しているツール・システムが異なる場合、集約後に共通で使用するものをあらかじめ整備しておく必要があります。

同じ機能で重複するツールは1つに絞り込み、どれを採用するか検討します。

ツール・システムの選定後、データ移行や整備にかかるコストを試算しておきましょう。

さらに、運用ルールを明確に定め、マニュアルを作成しておくことで、導入作業がスムーズになり効果も高まります。

(4)人員体制と運用ルールを設計する

最後に、導入後の運用体制を設計し、担当者の役割や責任を明確に定めます。

必要なスキルと人数を見積もり、既存スタッフの配置転換や外部人材の活用で必要な人員を確保しましょう。

シェアードサービス部門の組織図や指揮命令系統を整え、誰が何を担当するのかを周知しておくことが重要です。

また、新体制への移行前にスタッフ研修を実施し、運用ルールの徹底やスムーズな引き継ぎを目指します。

さらに、サービスレベルや評価指標を設定し、運用状況を定期的にモニタリングする体制も構築すると良いでしょう。


シェアードサービス導入で起こりやすい2つのトラブル

シェアードサービス導入時には、いくつかのトラブルが発生しやすいです。

業務引き継ぎがうまく進まないケースや、現場から寄せられる対応スピード・品質への不満、さらに外部委託(BPO)との併用という選択肢について解説します。

事前にトラブルの原因と対処策を把握しておくことで、大きな問題への発展を防ぐことができます。

  1. 業務引き継ぎがうまく進まない

  2. 対応スピードや品質への不満が出る

(1)業務引き継ぎがうまく進まない

導入時の大きな山場となるのが業務の引き継ぎです。

準備不足やドキュメント整備の不備によりノウハウが十分に共有されないと、サービス開始後にミスや混乱を招く恐れがあります。

元の担当者が十分に業務を教えないまま離任してしまったり、新しい担当者の習熟不足で生産性が低下したりするケースも見られます。

対策として、引き継ぎ計画を綿密に立て、業務マニュアルの整備や研修期間の確保、段階的な移行期間を設けることが重要です。

また、移行直後は旧担当者が一定期間サポート役として残り、新体制を支援する措置も有効な手段です。

引き継ぎをうまく進めるための引き継ぎ書について詳しくは関連記事
業務引き継ぎ書とは?4つの種類や作成の流れ、5つポイント、作成タイミングまで解説 」で解説しています。併せてご覧ください。

(2)対応スピードや品質への不満が出る

シェアードサービス導入後、現場部門から対応スピードやサービス品質に対する不満が出る場合があります。

集中化によって処理件数が増え、一件の対応に時間がかかったり、各現場の事情に合わせた柔軟な対応が難しくなったりするためです。

以前は自部署内ですぐ処理できていた業務が、共有サービス部門を経由することで遅く感じられるといった指摘も見られます。

こうした不満に対しては、サービスレベル合意(SLA)を設定して対応時間や品質の目標を明確にし、定期的に現場からフィードバックを収集して改善に努めることが効果的です。

外部委託(BPO)の検討

シェアードサービスと外部委託(BPO)を組み合わせるハイブリッド型の導入も有効な選択肢です。

まずグループ内で定型業務を集約・標準化し、その上で一部の業務を専門業者に委託することで、双方のメリットを最大限に活かせます。

社内のノウハウや統制を維持しながら外部の高度なスキルや最新の業務ノウハウを取り入れられるため、より高品質かつ効率的な業務運営が可能です。

特に経理や人事のように作業量が多い間接部門では、ハイブリッド型によりコスト削減と生産性向上の両立が期待できます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. シェアードサービスとシェアードサービスセンター(SSC)の違いは?

A.シェアードサービスは「経営手法・施策」を指す概念であり、シェアードサービスセンター(SSC)はその経営手法を実際に担う「専門組織・部門」を指します。

シェアードサービスを導入する際の組織形態としてSSCを設置する企業が多く、本社の一部門として設けるパターンと、子会社として独立させるパターンの2つに大別されます。

Q2. シェアードサービスは中小企業でも導入できますか?

A.シェアードサービスはもともと、複数のグループ会社や事業部を持つ大企業向けに発展してきた手法ですが、近年は複数拠点を持つ中堅企業でも導入が進んでいます。

一方で、グループ規模が小さい場合や事業部が単一の場合は、シェアードサービスの大規模な組織再編に見合うコスト効果を得にくいことがあります。

その場合は、組織を変えずに業務フローの標準化や自動化で属人化を解消するアプローチもご検討ください。

属人化の解消について詳しくは関連記事
業務の属人化を解消する方法とは?5つの原因や4つのポイントを解説! 」で
解説しています。併せてご覧ください。

Q3. シェアードサービスとBPOはどちらを選ぶべきですか?

A.社内にノウハウを蓄積したい、グループ全体の業務統制を強化したいという目的であればシェアードサービスが向いています。

一方、自社にない専門性をすぐに活用したい、リソース不足を即座に解消したい場合はBPOが有効です。

両者は対立する選択肢ではなく、シェアードサービスで集約した業務の一部をBPOに委託する「ハイブリッド型」の運用も増えてきています。

Q4. シェアードサービス導入から効果が出るまでどれくらいかかりますか?

A.組織形態や対象業務の範囲によりますが、一般的には準備段階で半年から1年、本格運用の安定化までさらに半年から1年程度かかるとされています。

本社の一部門として設置する場合は比較的短期間で立ち上がる一方、子会社化する場合はさらに時間を要します。

短期間での効果を求める場合は、BPOやツールによる業務改善との組み合わせも併せて検討するとよいでしょう。

まとめ

シェアードサービスとは、各事業部やグループ会社で分散していた間接業務をまとめて運営し、業務プロセスの最適化や管理コストの抑制を図る経営手法です。

導入により得られる主なメリットは、業務品質と標準化レベルの向上、コスト削減と生産性の向上、ガバナンス・内部統制の強化、人的リソースの最適配置という4つです。

一方で、導入には時間とコストがかかり、現場部門との連携や従業員のモチベーション維持といった課題もあります。

シェアードサービスを成功させるには、社内課題と導入目的の明確化、対象業務の整理、システム・業務プロセスの統合、人員体制と運用ルールの設計という4つのステップを段階的に進めることが大切です。

なお、シェアードサービスは強力な改善策ですが、自社の規模や業務内容、人員体制によって最適な形態は異なります。

グループ規模が小さい場合は既存組織内での集約に留める、社内に専門知見が不足する場合は外部のBPOサービスを組み合わせるなど、自社の状況に合わせた選択が重要です。

シェアードサービス単独で進めるか、BPOを併用するハイブリッド型で進めるかも含めて、自社に最適な業務効率化の形を検討しましょう。

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この記事を書いたライター

mfloowブログ編集部

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