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人事BPRとは?人的資本経営時代の進め方・メリット・成功事例・最新トレンドまで徹底解説 

2025.12.05

人事BPRとは?人的資本経営時代の進め方・メリット・成功事例・最新トレンドまで徹底解説 

今、企業の「人的資本経営」が進む中で、人事部門の業務プロセスを抜本的に見直す人事BPRが注目を集めています。

単なる業務効率化ではなく、戦略的な意思決定の支援や従業員満足度の向上を実現する重要な手段と位置付けられており、人的資本を最大限に活用して企業価値を高めるための鍵となる取り組みです。

昨今、その重要性が一段と増しています。

本記事では、人事BPRの意味や人事DXとの違い、その背景、メリット・デメリットから進め方、活用できる手法やツール、そして最新トレンドに至るまで徹底解説します。

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人事BPRとは?

人事BPRとは、人事部門の業務プロセスをゼロベースで再構築し、抜本的な改革を行うことです。

従来の小規模な業務改善とは異なり、既存の慣習にとらわれずゼロから見直す点が特徴です。

組織全体の業務フローや仕組みを再設計することで、効率性や品質の大幅向上、コスト削減を図ります。

また、人事情報の一元管理によって戦略的人材マネジメントを実現し、従業員満足度の向上やコンプライアンスリスクの低減といった効果も期待できるというものです。

これにより、企業の競争力強化や新たな価値創造につながるとされています。

人事BPRと人事DXの違い

BPRが業務プロセスの視点から抜本的な再構築を目指すのに対し、DXは最新のデジタル技術活用によってビジネスモデルや組織そのものの変革を図る点で異なります。

簡単に言えば、DXが企業の外向きのビジネスモデル変革であるのに対して、BPRは企業内部の業務プロセス改革に重点を置くアプローチです。

また、DXを進める過程で業務プロセスの見直しが実施されるケースも多く、両者は目的や対象範囲こそ違うものの相互に関連し合います。

人事BPRが注目される4つの背景

近年、人事BPRが重視されるようになったのは、人事を取り巻く環境が大きく変化しているためです。

ここでは人事BPRが注目される4つの背景について解説します。

  1. 人的資本経営への対応

  2. 労務/HR業務の複雑化

  3. 人材不足・働き方改革

  4. データドリブン経営への移行

(1)人的資本経営への対応

政府主導で進む人的資本経営の潮流により、人事部門の重要性が高まっています。

人的資本経営とは、人材を資本と見なして中長期的な企業価値向上につなげる経営手法です。

上場企業での人的資本情報の開示義務化などにより、人材投資や人材戦略の強化が急務となりました。

しかし、人事部門が煩雑な日常業務に忙殺されていてはこうした変革への対応は困難です。

そこでBPRによって定型業務を効率化・削減し、人事部門が人的資本戦略といったコア業務に専念できる環境を整える必要があります。

(2)労務/HR業務の複雑化

人事BPRが求められる背景には、人事業務量の増大と業務の複雑化があります。

政府の働き方改革や多様な人材活用の推進に伴い、新たな制度の設計・運用や煩雑な手続きが増えています。

また、終身雇用崩壊により転職者や早期離職者が増え、従業員の入社から退社までに発生する人事手続きも増加する傾向です。

こうした要因から、人事BPRによる抜本的な業務フロー見直しが求められています。

(3)人材不足・働き方改革

人事部門のリソース不足も人事BPRが求められる理由です。

パーソル総合研究所の調査によれば、約6割の企業で人事部門の人員が不足していると報告されています。

さらに多くの業種で売り手市場が続き、人件費も上昇しています。

こうした変革に対応できる人事の専門人材を十分に確保するのは容易ではなく、企業は限られた人員で効率的に業務を回す必要に迫られています。

人事BPRによって人的リソースを有効活用し、省力化できる業務はアウトソーシングやデジタル技術に委ねることが重要です。

(4)データドリブン経営への移行

企業経営のデータドリブン化が進んでおり、人事領域でも人事データを戦略立案や人材配置に活用する動きが加速しています。

しかし、人事業務が属人化し、データが紙書類やExcelに散在している場合、十分な分析が行えません。

人事BPRによって人事情報をシステム上に集約・一元管理しリアルタイムで分析できるようにすれば、経営陣はデータに基づき迅速に意思決定できるようになります。

結果として、組織全体の機敏性が向上し、環境変化への対応力も高まります。

人事BPRの7つのメリット

人事BPRを実施すると、人事業務の効率化だけでなく組織全体に様々な好影響がもたらされます。

ここでは、人事BPRによって期待できる代表的なメリット7つを紹介します。

  1. 業務の可視化と全体最適化が図れる

  2. 効果的な採用・人材配置が可能になる

  3. 評価の公平性・透明性が向上する

  4. 労務管理の精度が向上する

  5. 従業員体験が向上する

  6. 意思決定速度が上がる

  7. コスト削減/生産性向上につながる

(1)業務の可視化と全体最適化が図れる

人事BPRにより、複雑な人事業務の全体像を可視化できます。

業務フローを可視化することで属人化を排除でき、担当者の退職・休職時の引き継ぎリスクも低減します。

組織横断で重複業務や無駄な手続きを発見しやすくなり、部分最適に陥らずに人事プロセスを全体最適化できる点は大きなメリットです。

また、業務プロセス上の無駄な工程やボトルネックも明らかになるため、的確な改善に着手しやすくなります。

さらに、人事情報や手順が見える化することで関連部門との情報共有も進み、部門横断的な取り組みがしやすくなる利点もあります。

(2)効果的な採用・人材配置が可能になる

人事BPRによって人材データが一元管理されると、必要な人材を適切なタイミングで採用・配置しやすくなります。

たとえば、各部署の人員状況やスキル情報をリアルタイムに把握できれば、人材が不足する前に採用計画を立案したり、社内の適任者を素早く配置したりすることが可能です。

従来は部署ごとに断片化していた情報を統合できるため、社内外の人材リソースを効果的に活用できるようになります。

結果として、人材のミスマッチや欠員による機会損失を減らし、組織全体のパフォーマンス向上につながります。

(3)評価の公平性・透明性が向上する

人事BPRを通じて評価制度や人事考課プロセスを見直すことで、評価の公平性・透明性が向上します。

客観的な評価基準を整備し、評価に必要なデータをシステムで一元管理することで、評価者の属人的な判断に左右されにくくなります。

また、評価プロセスを標準化し従業員に開示することで、自分がどのような基準で評価されているか分かるため、従業員の納得感も高まります。

評価結果が適切にフィードバックされ、人材育成や配置にも反映されるようになれば、より公正で納得感のある人事運用が実現するでしょう。

(4)労務管理の精度が向上する

勤怠管理や給与計算など労務管理の正確さも人事BPRによって向上します。

従来、紙の書類やExcelで行っていた勤怠・給与・社会保険手続きをシステム化することで、人為的ミスや入力漏れを減らすことが可能です。

たとえば、勤怠データと給与計算システムを連携させれば、残業代計算や有給休暇の残日数管理などが自動化され、計算ミスや漏れを防止できます。

また、法改正にもシステムが自動対応するため、最新の法規制に沿った労務管理ができるようになります。

結果として、従業員への誤った支給や手続き漏れといったトラブルを防ぎ、企業のコンプライアンス強化にもつながるといえるでしょう。

(5)従業員体験が向上する

人事BPRは従業員の働きやすさ向上にもつながります。

たとえば、BPRを通じてフレックスタイムやリモートワークなど柔軟な勤務制度を導入し、煩雑な手続きを自動化することで従業員は働きやすくなります。

また、従業員の意見を業務改善に活かす仕組みを取り入れれば、自分の声が職場に届いていると感じ、モチベーションの向上にもつながりやすいでしょう。

人事BPRによって従業員が公正に評価され、適材適所で活躍できる環境が整えば、従業員エンゲージメントも高まり、結果的に離職率低下や生産性向上といった効果が期待できます。

(6)意思決定速度が上がる

人事BPRにより人事関連のデータが統合・可視化されることで、経営陣の意思決定スピードも向上します。

ERPなどを活用して各部署のシステムやデータを一元管理すれば、必要な情報を経営層がタイムリーに把握できるようになり、迅速な判断ができるようになります。

たとえば、人材の異動や採用に関する意思決定も、現場からリアルタイムに上がってくるデータを基にスピーディーに行うことが可能です。

環境変化への対応や経営戦略の修正を機敏に行えるため、競争環境での機会損失を減らす効果も期待できます。

(7)コスト削減/生産性向上につながる

人事BPRは業務効率を高め、コスト削減や生産性向上にもつながります。

業務プロセス全体を見直すことで人件費やシステム維持費など様々なコストの削減効果も期待できます。

たとえば、紙の申請書類を廃止して電子化すれば印刷費・郵送費が削減できますし、属人的で非効率だった作業をシステムに置き換えれば残業代の削減や業務時間短縮も可能です。

従業員一人ひとりが付加価値の高い業務に集中できるようになるため、生産性の大幅アップや顧客・従業員満足度の向上にもつながります。

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人事BPRの3つのデメリット

メリットの多い人事BPRですが、同時にいくつかのデメリットやリスクも存在します。事前にデメリットを認識し、適切に対策を講じることが重要です。

  1. 改革に時間・労力・コストが必要

  2. 従業員の抵抗・反発が起きやすい

  3. 業務変更による一時的な混乱

(1)改革に時間・労力・コストが必要

人事BPRは全社的な取り組みになるため、完遂するまでに時間・労力・コストがかかります。

現行プロセスの抜本的な見直しや、新システム導入に伴う初期費用が必要になるうえ、計画から定着化まで年単位の期間を要するケースも少なくありません。

また、プロジェクトには多くの関係者を巻き込む必要があり、通常業務と並行して進める現場の負担も大きくなります。

プロジェクトが長期化すれば途中で組織や環境の変化が起こるリスクもあり、投資に見合った効果を得るには綿密な計画と経営層のコミットメントが欠かせません。

(2)従業員の抵抗・反発が起きやすい

業務プロセスや組織体制の大幅な変更は、従業員の抵抗や反発を招く恐れがあります。

人事BPRで人員の配置転換や役割の変更、新ルールの導入などが行われる際、変化を好まない従業員が不安・不満を抱いて反対する可能性があります。

現場の理解を得られないまま改革を強行すると士気の低下やモチベーション喪失を招き、最悪の場合プロジェクト自体が頓挫するリスクもあります。

これを防ぐには、BPR開始前に目的や必要性を丁寧に説明し、従業員の納得と協力を得ながら進めることが肝心です。

(3)業務変更による一時的な混乱

人事BPRの実行段階では、業務のやり方が大きく変わるため、一時的な混乱が生じる可能性があります。

新しいプロセスやシステムに現場が慣れるまでの移行期間中、一時的に生産性が低下したりミスが増えたりすることは避けられません。

また、複雑なプロセスを抱えたまま性急にシステムを導入すると、かえって現場に混乱を招くケースもあります。

従って、BPRの実施にあたっては事前に十分なテストや研修を行い、段階的に移行することで影響を最小限に抑える工夫が必要です。

人事BPRの対象となる4つの業務領域

人事BPRは人事部門のあらゆる業務を対象にできますが、特に効果が大きい業務領域がいくつかあります。

ここでは、人事BPRの主な対象となる代表的な業務分野として、4つを取り上げそれぞれどのような改革が可能かを解説します。

  1. 採用プロセス

  2. 評価・人材マネジメント

  3. 労務管理

  4. タレントマネジメント・研修

(1)採用プロセス

採用業務は人事BPRの主要な領域の一つです。採用の各プロセスを全体的に見直すことで、効率化と質の向上が期待できます。

たとえば、従来ばらばらだった採用情報を応募者管理システムで一元管理し、面接日程調整を自動化するといった施策により、現場担当者の負担軽減と候補者への迅速な対応が可能です。

採用プロセス全体から無駄や重複を省けば、適切な採用計画の策定から内定者フォローまで一連の流れがスムーズに連携し、結果的に採用成功率の向上につながります。

(2)評価・人材マネジメント

人材の評価や人材マネジメントの領域も、人事BPRの重要な対象です。

従来、人事評価制度や配置・育成計画が経営戦略と連動していない企業もありましたが、BPRにより評価・タレントマネジメントの仕組みを再設計することで、経営戦略に即した「攻めの」人材活用が可能になります。

たとえば、評価制度を見直して評価項目を事業目標に合わせて更新したり、評価結果を昇進・配置に直結させる運用に改めたりすることで、社員一人ひとりの能力を最大限活かせるようになります。

(3)労務管理

給与計算や勤怠管理、社会保険手続きなどの労務管理業務も、人事BPRの主要な対象領域です。

これらは定型業務であり、効率化や集約化の効果が特に大きい分野と言えます。

たとえば、各部署でバラバラに行っていた勤怠・給与管理を統一システムに移行して一元化する、グループ企業の労務業務をシェアードサービスで集約するといった施策により、大幅な事務工数削減が可能です。

また、BPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)を活用して専門企業に委託することも有効でしょう。

(4)タレントマネジメント・研修

社員の才能を最大限伸ばすタレントマネジメントや教育研修の領域でも、人事BPRの余地があります。

従来、部門ごとにバラバラに行われていた研修や人材育成施策を洗い直し、統合的なタレントマネジメント戦略に組み替えることで、全社的な人材力の底上げが可能です。

たとえば、社員のスキル・資格・キャリア志向などのデータを一元管理し、最適な研修プログラムや異動計画に反映させる仕組みを構築すれば、社員一人ひとりが持つ強みを有効活用できるようになります。

人事BPRの進め方

人事BPRを成功させるには、闇雲に改革に着手するのではなく、適切なステップを踏むことが大切です。

以下では、それぞれのステップでのポイントを解説します。

  1. 目的設定とゴールの明確化

  2. 現状分析・課題抽出

  3. 改善策の設計と優先順位付け

  4. 実行・改善プロジェクトの運用

  5. 効果測定・継続改善

(1)目的設定とゴールの明確化

人事BPRに取り組む第一歩は、改革の目的とゴールを明確に定めることです。

まず、本当に人事BPRを実施すべきか、なぜ実施するのかを経営戦略の観点から慎重に検討します。

社内の様々な立場の声をヒアリングし、経営層からも企業戦略を踏まえた改善要望を吸い上げます。

そして、経営層と協議しながら「何のために人事BPRを行うのか」「最終的にどのような状態を目指すのか」を社内合意のもとで設定しましょう。

改革の目的・目標を明確化して共有することで、全員が同じ方向を向いてプロジェクトをスタートできます。

(2)現状分析・課題抽出

目的が定まったら、現状の業務プロセスを詳細に分析し、課題を洗い出します。

対象範囲とキープロセスを明確にしたうえで、現行の業務フローを可視化して問題点を確認します。

各タスクにかかっている時間や手間、業務の属人化度合い、システム化されていない手作業部分などを調査し、非効率やボトルネックになっている箇所を特定してください。

現場の担当者へのヒアリングも行い、日々の業務で感じているムリ・ムダ・ムラを引き出すことも有効です。

こうした分析により、真に解決すべき課題を抽出します。

(3)改善策の設計と優先順位付け

現状の課題が明確になったら、改善策を立案し、その優先順位を決めます。

分析で洗い出した課題に対して、効率化や品質向上、戦略的意思決定の観点、従業員満足度の観点など多角的な視点で解決策を検討し、実行プランを設計しましょう。

改善施策の実行順を決める際は、効果が高く実行容易なものから着手すると良いでしょう。

たとえば、即効性のある施策を先行して実施し、早期に成功体験を積むことで、関係者の納得感を醸成しながら改革を進めることがポイントです。

(4)実行・改善プロジェクトの運用

計画が固まったら、改善策の実行段階に移ります。

人事BPRは関係者が多いため、社内で認識を随時共有しながらプロジェクトを推進しましょう。

変革の効果が出るまでに時間を要する大規模改革になる場合は、一度に全てを変えようとせず、中間目標を設定して段階的に進めることが必要です。

既存業務と並行して進めるため、プロジェクトマネジメント手法を活用し、進捗管理と課題管理を徹底することが求められます。

また、現場からのフィードバックも継続的に収集し、必要に応じて計画を微調整しながら進めていきましょう。

(5)効果測定・継続改善

人事BPR完了後は、効果測定と継続的な改善が欠かせません。

新しい業務プロセスが予定どおり機能しているか、実施時に問題が生じなかったかをチェックし、定性的・定量的な成果を評価してください。

定めたKPIや評価基準に基づき、業務パフォーマンスをモニタリングします。

問題があれば原因を究明し、改善策を講じていきましょう。

効果測定の結果は関係者と共有し、必要に応じて改革プランを修正します。

こうしたPDCAサイクルを継続することで、人事BPRの成果を最大化し、改善文化を組織に根付かせられます。

ゼロから始める 「業務改善」 完全ガイド

人事BPRで使える代表的な7つの手法

人事BPRを進めるにあたり、様々な手法やフレームワークを活用できます。

ここでは、人事BPRでよく用いられる代表的な手法を7つ紹介します。

  1. 業務仕分け

  2. ERPにより一元管理

  3. シックスシグマ

  4. BPO

  5. シェアードサービス

  6. SCMのHR版

  7. デジタルツールによる最適化

(1)業務仕分け

業務仕分けとは、現在の業務を全て洗い出して分類・整理する手法です。

人事BPRでは、現行業務のフローや各タスクの担当部署、所要時間などを詳細に調査・可視化し、どの業務が必要でどの業務が不要か、どの業務を誰が担うべきかを明確化します。

具体的には、業務の流れや部門間の連携をフローチャートで図式化するなどの方法があります。

こうして属人化した業務や重複タスク、目的に合致しない非効率な業務などを炙り出し、削減・統合すべき対象の特定が可能です。

(2)ERPによる一元管理

ERPとは、企業の経営資源を一つにまとめて管理・活用する考え方です。

人事領域でもERPシステムを導入することで、人事情報や勤怠・給与データなどを一元管理できます。

部門ごとにバラバラだったシステムやデータを統合すれば、データ入力の二重手間が省け、ヒューマンエラーの減少やレポーティング作業の効率化などが可能です。

さらに、人事情報を一箇所に集約することで経営陣が必要なデータを参照しやすくなり、戦略的な意思決定のスピードアップにもつながります。

(3)シックスシグマ

シックス・シグマは、業務プロセスの品質改善手法の一つで、データ分析に基づいてばらつきやムダを排除し、エラー発生率を極限まで減らすことを目指します。

もともと製造業で開発された手法ですが、HR領域にも応用可能です。

シックスシグマではDMAICと呼ばれる5つの手順(定義・測定・分析・改善・管理)に沿って改善を進めるのが特徴で、人事業務に適用することでたとえば採用プロセスの歩留まり向上や研修施策の効果検証に役立てることができます。

品質に焦点を当てたアプローチにより、人事業務の精度と安定性を高められるでしょう。

(4)BPO

BPOとは、業務プロセスの一部を社外の専門業者に委託する手法です。

人事BPRではノンコアな間接業務を外部にアウトソーシングし、人事部門のリソースをコア業務に集中させる目的で活用されます。

対象業務全体をまとめて委託するのが特徴で、たとえば給与計算や社会保険手続きといった定型業務をBPOすれば、自社スタッフは戦略人事や人材開発などコア業務に専念できるようになります。

(5)シェアードサービス

シェアードサービスとは、グループ企業内の複数事業部門に共通するバックオフィス業務を一箇所に集約して行う手法です。

事BPRでは、人事・労務業務をシェアードサービスセンターに集約することで、業務の標準化と効率化を図ります。

各社でバラバラに行っていた業務をまとめることで人的リソースを有効活用でき、データ活用の効率も上がります。

また、制度や手続きを統一することでサービス品質にばらつきが出ず、ガバナンス強化にも期待ができるでしょう。

(6)SCMのHR版

SCMのHR版とは、企業内の人材を一連のサプライチェーンに見立てて最適に管理する考え方です。

製品の調達から販売までの流れを効率化するSCMの発想を人材管理に応用し、採用から育成・配置・評価・登用・定着に至るまでの人材フロー全体を最適化します。

具体的には、将来の人材需要予測に基づいた採用計画の策定、社内人材のスキルマッチングによるポジション充足、タレントプールの構築といった施策が挙げられます。

人事BPRにおいてSCMの視点を取り入れることで、必要な人材を必要な時に供給し、人材の過不足を最小化することが可能です。

(7)デジタルツールによる最適化

人事BPRを進める上では、各種デジタルツールを活用した業務プロセスの最適化も欠かせません。

RPAやAIを導入すれば、手作業の自動化や高度なデータ分析が可能となり、改革のスピードと精度が向上します。

これらの技術は特に定型的な事務作業の効率化やデータ駆動型の意思決定を支援する上で有用です。

たとえば、勤怠データのチェックや面接日程の調整をRPAで自動化したり、AIで従業員の離職リスクを予測して対策を講じたりするといった活用が考えられます。

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人事BPRで活用できる6つのツール

人事BPRを支援するツールや技術として、タレントマネジメントシステムなどのHRテクノロジーやAIソリューションが欠かせません。

ここでは、人事BPRで活用される主なツールを6つ紹介します。

  1. 業務プロセス改善ツール

  2. タレントマネジメントシステム

  3. 人事向けクラウドERP

  4. 勤怠・給与・労務管理ツール

  5. AI採用支援ツール

  6. コミュニケーション・ワークフローツール

(1)業務プロセス改善ツール

業務プロセス改善ツールは、業務フローの整理からマニュアル化・運用・分析を一気通貫で活用できるツールです。

人事BPRの第一歩は「現状(As-Is)の把握」です。

誰が・いつ・どのような業務を行っているかがブラックボックス化している状態では、改善点を見つけることはできません。

業務プロセス改善ツールは、工数管理の機能もあるので、現状の整理から課題の特定を定量的に見極めることができます。

また、実際に改善後の効果計測はもちろんのこと、定期的に改善し続けるために進捗管理やタスク管理が可能です。

(2)タレントマネジメントシステム

タレントマネジメントシステムは、従業員のスキルや目標、評価、キャリア志向などの情報を一元管理し、人材の育成・配置に活用できるツールです。

人事BPRにおいてタレントマネジメントシステムを導入すると、従業員データに基づく適材適所の配置や後継者計画の策定などが容易になります。

たとえば、社員のスキルマップを可視化して社内公募やプロジェクト配属に活用したり、人材データを分析して将来のリーダー候補を発掘したりすることが可能です。

(3)人事向けクラウドERP

人事向けクラウドERPとは、人事・労務に関する複数の機能を統合したクラウド型システムです。

人事BPRでクラウドERPを導入すれば、様々な人事データが一元化され、部署間でデータが分断される問題を解消できます。

たとえば、従業員マスタ情報を統合管理し、異動や昇進の情報が給与・勤怠システムに即時反映されるようにすることで、重複入力を防ぎ人事業務の効率が向上します。

また、クラウドサービスであればシステム保守やアップデートの負荷も軽減され、IT部門の負担も減らしやすくなるでしょう。

(4)勤怠・給与・労務管理ツール

勤怠管理システムや給与計算ソフト、労務手続き電子化ツールなど、労務管理系のITツールも人事BPRに欠かせません。

これらのツールを導入すれば、出勤簿の集計や残業計算、給与明細の発行、社会保険手続きといった煩雑な処理が自動化され、人事担当者の事務負担が大幅に軽減されます。

クラウド型の労務管理ツールであれば、法改正に伴うソフト更新も自動で行われるため、常に最新の制度に対応した運用が可能です。

労務管理ツールの活用により、ヒューマンエラーの防止や業務時間の短縮、さらには従業員へのサービスレベル向上が期待できます。

(5)AI採用支援ツール

近年、採用業務にAIを活用する採用支援ツールも登場しています。

履歴書・エントリーシートの自動スクリーニング、適性検査の結果分析、面接日程調整の自動化、候補者とのチャットボットによるやり取りなど、AIによって採用プロセスの様々な部分が効率化可能です。

たとえば、AIが過去の自社採用データを分析して高パフォーマー人材の共通要件を抽出し、応募者の中からマッチ度の高い人材を推薦するといったことも実現しています。

AI採用ツールを活用することで、採用担当者はより戦略的な候補者とのコミュニケーションや意思決定に注力でき、採用成功率の向上が期待できるでしょう。

(6)コミュニケーション・ワークフローツール

人事部門内外の連絡や申請・承認プロセスの効率化には、コミュニケーションツールやワークフローツールが有効です。

社内SNSやチャットツールを使えば、人事から従業員への情報発信や質疑応答をスピーディーに行えます。

ワークフローシステムを導入すれば、紙やメールで行っていた稟議・申請を電子化し、承認プロセスの見える化と迅速化が可能です。

たとえば、休暇申請や人事異動の承認フローをクラウド上で完結できるようにすることで、申請者・承認者双方の手間を大幅に削減できます。

業務プロセスの見直しにはmfloow

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業務プロセスを根本から見直すなら、クラウド型BPRツール「mfloow」が心強い味方となります。

ドラッグ&ドロップで業務フローを設計でき、現場の手間を抑えながら可視化と標準化を同時に実現可能です。

各部門の業務フローをタスクレベルで棚卸しし、一元管理することで、属人化や重複作業を削減し、データ分析に基づく継続的な改善を促進できます。

モバイル対応で外出先からも業務連携でき、いま・誰が・何をしているのかを把握できます。

業務フローの整理からマニュアル化・運用・分析を一気通貫で行いたい方はぜひ一度資料をご覧ください。

まとめ

人事BPRについて、その概要から進め方、メリット・デメリット、最新の手法やツールまで解説しました。

人的資本経営が重視される時代において、人事BPRは単なる業務効率化を超え、戦略的な意思決定の支援と従業員満足度の向上を実現するための重要な手段です。

大規模な改革であるだけに注意点もありますが、適切な手順で進め最新の技術も取り入れることで、人事部門を企業の成長エンジンへと変革できるでしょう。

人事BPRにより、人材を最大限に活かす「攻めの人事」への転換をぜひ実現してください。

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この記事を書いたライター

mfloowブログ編集部

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