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入社手続きの業務フロー、企業側が準備すべきことは?全体の流れをチェック

入社手続きの業務フロー、企業側が準備すべきことは?全体の流れをチェック

入社手続きの業務フローは、個人情報の適切な取り扱いや新入社員の早期適応支援など、注意しなければならないポイントが多くあります。また、流れが複雑で煩雑化しやすいため、漏れがないように進めなければなりません。

弊社が実施した、入社・退職時の手続きに関する調査では、入社退職時の手続きの遅延を感じている企業は50.7%、タスク漏れが46.7%と、業務フローに関する課題を感じている企業が多く見られました。

入社・退社時の手続きに関する実態調査レポート


そこで、本記事では入社フローの全体像とフロー内の各ステップでの重要ポイントを解説します。効率的な入社手続きを行い担当者の負担を軽減したい方は、ぜひ最後まで記事をご覧ください。


入社手続き、フローの全体像

入社手続きの業務フローは、採用決定から試用期間終了までの一連のプロセスを指します。主な流れは次のとおりです。

1.採用決定〜入社前
人事が中心となり、雇用契約書や労働条件通知書の作成、必要書類を準備する

2.入社当日
入社書類の確認・オリエンテーション実施・社員証発行などを行う

3.入社後
配属部署でのOJT開始・社内システムの利用開始・同僚との顔合わせをする
社会保険・雇用保険の手続きや給与支払いの準備などを行う

4.試用期間中
メンター制度やフォローアップ面談など、新入社員のサポート体制を整える

5.試用期間終了時
評価を行い、正式採用を決定する

各段階で人事・労務、配属予定先、総務、経理など、複数の部署が連携して対応します。法的義務の遵守や個人情報の適切な取り扱いに注意しながら、新入社員が早期に適応できるように支援を行うことが重要なポイントです。

また、詳細なチェックリストを活用し、漏れのない入社フローを構築することにより、スムーズな入社手続きができるようになります。

リストを元に手続きを行うことにより、タスク漏れや手続き遅延の防止や手続きの見直しが可能です。

効率よく入社手続きを行い、新入社員の不安や担当者の負担を軽減したい方は、ぜひ、下記よりチェックリストをダウンロードしご活用ください。

入社手続きチェックリスト

入社前に準備すべきこと

入社手続きを円滑に進めるには、いくつかの重要なステップがあります。企業と従業員双方の準備や法的文書の確認、適切な情報提供など、確実に手続きができるように各ステップで注意が必要です。

次章にて、入社手続きの5つのポイントを詳しく解説します。

  1. 必要書類の準備(企業側・従業員側)

  2. 労働条件通知書の交付 

  3. 雇用契約書の内容確認と締結 

  4. 就業規則の説明

  5. 入社手続きに関する案内


(1)必要書類の準備(企業側・従業員側)

入社手続きにおいて、企業側と従業員側はそれぞれ必要書類を準備します。

【企業側が用意する書類(一例)】

・採用通知書

・労働条件通知書

・雇用契約書など
【従業員側が用意する書類(一例)】

・年金手帳または基礎年金番号通知書

・扶養控除等申告書

・マイナンバー関連書類

・給与振込口座情報など

これらの書類は、労働条件の明示や社会保険手続き・給与計算などに欠かせないものです。ただし、具体的な必要書類は雇用形態や企業のルールによって異なります。実際の入社手続きの際には、雇用形態を確認し就業規則などに則って必要な書類を用意しましょう。また、個人情報が記載されているものが多いため、紛失や情報の流出がないように注意して取り扱わなければなりません。


(2)労働条件通知書の交付

労働条件通知書は、企業側から従業員へ労働条件を明示する書類です。労働基準法第15条第1項に基づいて、必ず作成し従業員へ交付しなければなりません。

(労働条件の明示)

第十五条

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

引用:e-Gov法令検索 労働基準法

労働条件通知書は、書面または電子的方法(従業員の希望がある場合)にて、通常は内定時に交付されます。

通知書の記載内容には、労働時間・賃金・業務内容などの重要事項が含まれます。2024年4月からは、就業場所と業務に関する「変更の範囲」も明示義務項目に追加され、従業員が在籍する期間中で、変わり得る範囲内の就業場所や業務についても記載しなければなりません。また、有期雇用従業員の場合は、更新上限や無期転換に関する記載も必要となりました。労働基準法に定められた労働条件の明示事項を漏れなく記載した通知書を作成し、内容に間違いがないかしっかりと確認をしましょう。

労働条件通知書は企業からの一方的な通知文書ですが、労働条件を明確にする重要な役割を果たします。従業員にとってわかりやすい形で交付することが重要です。

(3)雇用契約書の内容確認と締結

雇用契約書とは、企業と従業員との間で労働条件に関する重要事項を明らかにし、双方が合意し、署名または記名押印により締結します。電子的な方法により締結をすることも可能です。

労働条件通知書と異なり、雇用契約書には法律上の交付義務はなく、記載事項も定められていません。しかし、口頭のみで雇用契約を交わすと、「言った・言わない」などのトラブルが発生するおそれがあります。そのため、企業側・従業員側それぞれが内容を十分に理解したうえで契約を締結したことを証明するためにも、雇用契約書は作成するべきでしょう。

交付義務のある労働条件通知書と合わせて「労働条件通知書兼雇用契約書」という形で作成することも可能です。


(4)就業規則の説明

就業規則の説明や周知は、主に採用時や就業規則変更時に行います。採用時では、労働条件通知書や雇用契約書の記載内容に関する補足や、本人が説明を希望する項目について、重点的に説明をしましょう。

【就業規則の記載内容(一例)】

・労働時間

・休日

・賃金

・退職に関連する事項

・産休・育休制度

・介護休業など

就業規則の周知方法には次のようなものがあります。

【就業規則の主な周知方法】

・書面を交付する

・各作業場に備え付け確認できるようにする

・見やすい場所に掲示する

・社内イントラネットなどを利用し、従業員がいつでも確認できるようにする

常時10名以上の従業員のいる企業は就業規則の作成義務があり、就業規則を作成した企業は従業員に周知する義務もあります。入社時に限らず、随時確認できる状態を保ち、改訂を行った場合は、速やかに周知を行いましょう。

就業規則の適切な説明・周知は、従業員との認識の違いによるトラブル防止にもつながります。

(5)入社手続きに関する案内

入社手続きの案内は、スムーズに手続きを行うためにも非常に重要なステップです。内定承諾後、できるだけ早く案内をしましょう。案内方法は、書面を郵送する・メールで送る・専用サイトにて説明するなどの方法があります。

【入社手続きに関する案内をするときの注意点】

・案内のタイミングを適切に設定する

・必要な書類や情報を漏れなく伝える

・個人情報の取り扱いに十分注意する

・新入社員の立場に立った丁寧で簡潔な文面を心がける

これらの点に注意しながら入社手続きの案内を行うことで、新入社員が安心して手続きをおこなえるようになります。

入社当日・入社後に対応すること

入社当日や入社後の対応は、新入社員が職場に適応するための重要なステップです。入社当日および入社後に対応すべき5つの主要な項目について詳しく説明します。

  1. 入社書類の提出確認

  2. オリエンテーションの実施

  3. 各種社内システムへの登録

  4. 社会保険、雇用保険、税金関連手続き

  5. 試用期間中のフォロー体制

(1)入社書類の提出確認

入社当日の書類提出確認は、スムーズな入社手続きや法令遵守のために重要です。事前にチェックリストを作成し、提出された書類の記入漏れや押印忘れがないか確認しましょう。未提出の書類がある場合には、期限を設定して提出を促します。

内容確認後、必要な書類が生じた場合には追加で提出してもらいましょう。集めた個人情報は、書類の紛失や情報の漏えいがないよう配慮し、適切に管理します。システムへのデータ入力は正確に行い、ダブルチェック体制を取り、ミスがないか確認しましょう。

不備や疑問点があれば速やかに新入社員に確認し、修正を依頼します。

(2)オリエンテーションの実施

新入社員をスムーズに迎えるために、オリエンテーションは有効な役割を担います。事前に資料を準備して、スケジュールを設定しましょう。

オリエンテーションには、次のような内容を含めるとよいでしょう。

・歓迎の挨拶と会社概要の説明

・就業規則と労働条件の説明

・福利厚生と社内制度の紹介

・業務内容とツールの説明

・オフィスツアーと同僚紹介

・Q&A

効果的なオリエンテーションは、会社への帰属意識を高め、長期的な定着率向上にもつながります。企業の特性に合わせて内容をカスタマイズし、継続的に改善することが重要です。

(3)各種社内システムへの登録

新入社員が入社後にスムーズに業務を開始するためにも、各種社内システムへの登録は重要です。主な登録項目には次のようなものがあります。

人事・給与システム

・勤怠管理システム

・社内ネットワーク・メールシステム

・業務用ソフトウェア

・社内コミュニケーションツール

・セキュリティシステムなど

各システムで基本情報やアカウント・アクセス権限などを設定します。登録の際は個人情報保護に注意しながら、システム間の情報整合性を保つことが重要です。

登録完了後は、新入社員がアクセスできることを確認し使用方法を説明しましょう。適切な登録により、新入社員は速やかに業務ができるようになります。

(4)社会保険、雇用保険、税金関連手続き

新入社員の入社に伴い、社会保険・雇用保険・税金関連の手続きが必要です。

社会保険は、加入基準を満たしている場合は雇用形態にかかわらず加入しなければなりません。雇用から5日以内に手続きを行います。

出典:適用事業所と被保険者|日本年金機構

雇用保険は、「31日以上の雇用が見込め、所定労働時間が週20時間以上」の従業員が加入対象です。雇用した月の翌月10日までに、労働者名簿やタイムカード(出勤簿)、雇用契約書などの書類を添えて手続きします。

税金関連では、所得税の源泉徴収や住民税の手続きがあります。給与所得者の扶養控除等申告書の提出や特別徴収切替届出書の届出、源泉徴収税・住民税の徴収と納付が主な業務です。

これらの手続きは期限内に漏れなく行うことが重要です。電子申請も活用し、効率的に進めましょう。適切な対応により、新入社員は安心して業務に専念できます。

(5)試用期間中のフォロー体制

試用期間中のフォロー体制は、新入社員の円滑な適応と成長を支援する重要な取り組みです。主な体制には次のようなものが挙げられます。

・メンター制度の導入

・上司との定期的な1on1ミーティング

・フォローアップ研修

・人事による定期面談

・オンラインツールを活用した相談環境の整備

・他部署との交流機会の創出

・定期的な成果発表の機会設定など

これらの取り組みにより、新入社員の不安の軽減や早期戦力化・モチベーション向上を図ります。個々のニーズに応じて柔軟にアプローチを調整することで、より効果的なフォローが可能です。適切なフォロー体制は、新入社員の定着率向上にもつながります。

入社手続き、フローと各部署の関わり

入社手続きのフローと各部署の関わりを、一覧でまとめました。

フェーズ

主担当部署

関連部署

主な業務内容

内定~入社前

人事・労務

配属予定部署

雇用契約書・労働条件通知書の作成と説明

入社当日

人事・労務

総務

入社書類の受領と確認

入社後1週間

配属予定部署

人事・労務

OJT計画の開始

入社後1ヶ月

人事・労務

経理

社会保険・雇用保険の手続き完了

試用期間終了時

人事・労務

配属予定部署

試用期間の評価

入社手続きの各部署の役割は次のとおりです。

人事・労務

各種手続きの統括、書類管理、関係部署との調整

配属予定部署

部署紹介、職場環境の準備、受け入れ体制の整備

総務

備品貸与、ID発行、オフィス環境整備

情報システム部門

PC購入・セットアップ、社内システムへのアクセス権設定、アカウント発行

入社フローは人事・労務担当者が中心となりながら、それぞれの部署が複雑に関わっています。

そのため、各部署と連携を取りながら漏れやミスのないように手続きを進めていくことが重要なポイントになります。

入社フローだけじゃない、その後の手続き

入社フロー完了後も、従業員のライフサイクルに応じて様々な手続きが発生します。これらの手続きも適切に管理することが重要です。

【入社フロー後の従業員のライフサイクル】

1.オンボーディング

新入社員が企業文化や価値観・仕事に必要な知識やスキルを身につける

2.育成・活躍

本人が持つ能力を最大限に引き出し、活躍できるように継続的な育成とキャリア開発を行う

3.定着・エンゲージメント

従業員が企業理念やビジョンに共感し、高いエンゲージメントを持ちながら活躍する

4.退職

家庭の事情や新天地で活躍したいなど、さまざまな理由で自社を退職する

従業員のライフサイクルに関する手続きを効率的に管理するには、専用ツールを活用するとよいでしょう。mfloow(エムフロー)は、従業員ライフサイクル全体の手続きを一元管理できるツールです。

【従業員ライフサイクルにmfloow(エムフロー)を利用するメリット(一例)】

1.フロー管理

現在の進捗状況や担当者などを画面上で確認でき、ボトルネックの早期発見も可能

2.タスクの自動割り当て

各担当者ごとのタスクを把握でき、業務が滞らないように事前の対策が可能

3.フローテンプレート

入社や退職の他、従業員のライフサイクルに関するタスクが発生したとき「いつまでに・誰が・何をするのか」をテンプレート化

4.高いセキュリティ

通信はすべてSSL暗号化、データも国内外で多くの実績をもつAmazon Web Services (AWS)を使用して保護するなど、あらゆる対策を用いてセキュリティを強化

mfloow(エムフロー)の詳細や導入事例に関してはサービスサイトをご確認ください。

サービスサイト:mfloow

まとめ

入社手続きの業務フローは、採用決定から試用期間終了まで多くのステップがあります。また、さまざま部署が関わるため、煩雑化しやすい傾向があるのも特徴のひとつです。必要書類の準備や雇用契約書の締結など、個人情報の保護や法的義務を遵守しながら、確実に進めることが重要となります。

また、新入社員のスムーズな適応を支援するオリエンテーションやフォロー体制の構築も欠かせません。チェックリストやツールを活用し、漏れのない効率的な入社手続きのフローを実現しましょう。

入社手続きのフロー管理には、従業員ライフサイクルに特化したツールの活用がおすすめです。mfloow(エムフロー)は入退社対応をはじめとした、従業員ライフサイクルに特化したクラウドツール(SaaS)です。ご興味のある方はぜひ、資料をダウンロードしてご確認ください。


この記事を書いたライター

mfloowブログ編集部

mfloowブログ編集部メンバーが不定期で更新します。業務効率化やバックオフィス業務をテーマに、読者の皆さまのお役に立てる情報を解説しています!

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